2017年。
皆さまにとってはどんな一年だったでしょうか。
私にとっては、苦しい時間を過ごすことの多い一年でした。
2017年以前と以後で、全く違う心の景色の中を生きている感じがします。
人生の中でこれまでにも困難な出来事はあったけれど、今年の経験はそのどれよりも厳しかった。
さすがに参ってしまって、フラフラになったりもしましたが...
今はこの状態に慣れてきたというか、経験が形を変えて自分の血肉になってきた感じです。
時間が経って忘れるということはなくて、ただ、背負っていくことができるようになってきたのかなと思います。
あまりの厳しさに自分の理解が追い付かなくて、どう考えていいのか分からなくなるような時、今年は本を手に取ることが多かったです。
他の人の物語に触れることで、少しでも自分を客観的に眺めることができるようになりたかったのだと思います。
今年読んだ本の中で、心に残ったものをいくつか記録しておこうと思います。
●『ベス・チャトー奇跡の庭 : 英国・グラベルガーデンの四季便り』
ベス・チャトー/著 スティーブン・ウースター/写真 高月園子/訳 大出英子/監修
「世界一のプランツ・ウーマン」と称される英国人ガーデナー、ベス・チャトーが荒れ地に作った庭についての本です。ページをめくるごとに生き生きとした植物の姿や植栽に感動するのですが、特に巻末にある訳者によるインタビューの中で、ベスが日本の読者へ向けて送ったメッセージに心打たれました。この本に出会って、庭仕事がこれまで以上に好きになりました。
●『海を照らす光』M.L.ステッドマン/著
どんなに困難な中でも人生は続いていく。そのことを噛み締めながら読んだ小説です。
●『歌ごよみ』島倉千代子/著
島倉千代子さんの1994年に出版された2冊目の自伝。幾多のご苦労を経験されながらも、前を向いて歌い続けていく清々しさが眩しい...。(『からたち日記』や『愛のさざなみ』をよく聴いてます。)
●『洞窟』ティム・クラベー/著
これまでサスペンスやミステリー小説をほとんど読んでこなかったのですが、ひょんなことからこの作家に興味を持って (他の本で引用されていた彼の言葉が興味深かった)、読み始めたのがこの作品。残酷な物語なのに、読んだ後にどこか甘酸っぱさが残るのが印象的でした。「人生において選ばれなかった道 (ロサンゼルスタイムズの書評より)」に思いを馳せずにはいられない...。最近、小説は海外のミステリーばかり読んでます。ゾッとしながら読み進めるのが楽しい(^-^)
本以外にも、今年出会った心に残る物語を。現在放送中の海外ドラマ『THIS IS US 36歳、これから』。
先日放送された第12回『小さな奇跡』はとても良かったなぁ。
医師カタウスキーがジャックに語りかける台詞が胸に響いています。
「できれば君もいつか私のように年老いたときに、自分の経験を若者に語ってくれるといいなと思うよ。人生が君という人間に与えた最も酸っぱいレモンで、なんとかレモネードを作った経験を。」
私も今、レモネードを作っているところ🍊
人生はこうやって続いていくのですね。
音楽は、しばらくは聴きたくならない日々が続きましたが、最近になってよく聴くようになりました。
年の瀬のBGMはこちらとこちら。
Mick GoodrickとCharlie Hadenの作品からそれぞれ一枚ずつ。
静けさと温かさが混ざり合って、一年の黄昏時によく合います。
先日のクリスマスには、毎年恒例のケーキ作りをしました🎄
今回はタルトタタン風のケーキ🍎
リンゴが多過ぎたり、材料がうまく混ざらなかったりして、すわ失敗か!? とドキドキしましたが、焼いたらなんとかなりました(^-^;
不格好で、インスタ映えはしませんね。
少しずつちびちび食べて楽しんでます♪
どうぞ皆さま、良いお年をお迎えください🎍