東日本大震災から10年が経った。
あの日、あの頃のことを思うと、がらんとした大きな暗闇が立ち現れる。
失ったものの分だけぽっかり空いている。
「あの日を忘れない」というリフレインを聞きながら、その暗闇だけを感じて、3月11日を過ごした。
10年という歳月の中で、いろいろなことが変わった。
震災が起きたのは、それまで15年近く暮らした仙台から離れて、東京に移り住んですぐの頃だった。
仙台平野が津波に呑まれていく空撮映像を見て、福島第一原発が爆発する様子を見て、遠い場所であわあわするばかりだった。
私は宮城の皆さんに育ててもらったようなものだから、歌うことで繋がっていたかったから、これまで宮城でのライブを続けてきた。
その繋がりの糸も、だんだん細くなってきていると感じている。
10年という時間の中で、誰もが変わっていく。
それはごく自然なことだと受け止めている。
だから尚更、今、繋がっていてくださる皆さんには、心から感謝しています。
おそらくこれから先「あなた、お呼びじゃないよ!」という状態になるのだろうけれど、そうなるまでは、宮城に歌いに行くことを夢見つづけていたいと思います。
新型コロナウィルスの影響もあり、どんな未来が待っているかなんて全然分からなくなってしまったけれど、自分の中に流れる音楽を頼りに進んでいきます🐦
学生時代に実習で訪れた蒲生の干潟は、震災前とは違った生態系になっているという。
いつか立ち寄りたい。